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「そういえば、神崎って名前にも桜が入ってるよな。美しい桜で美桜、いい名前だ。」
関本先生に初めて下の名前を呼ばれ、胸の高鳴りを感じた。
「あ、ありがとうございます。母や祖母も桜が好きで、私の名前にどうしても桜を入れたかったらしいです。」
そういうことか、と先生は目を細めて頷く。
「俺も桜が好きで、結構この柔軟剤気に入ってるんだ。まぁ、毎日はお花見に行きたくならないけど、。」
「そうなんですね、この匂いだったらずっと嗅いでいられます。なんでですか、毎日とか絶対幸せですよ?」
先生は私の一言に、ははっと笑った。
その姿に、また、胸の高鳴りを感じた。
今度はさっきよりも大きな音で。
しかし私は、この胸の鼓動に気づかないふりをした。
分からないところを教えてもらうはずが、いつの間にか、桜についてや趣味のことなど雑談会に変わっていた。
先生と話していると時間はあっという間で、本音を言えばまだまだ話し足りない。
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