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「琉姫ちゃ〜ん、ごめんね急な話で」
「ほんとごめんなぁ、父さんが海外に出張になったばっかりに…」
中学三年生のある日のある朝、朝食を食べようとリビングへ向かうと両親が突然俺にあることを言ってきた。
全寮制のある学園に入学するという話だ。
もう既に受験を終え希望の高校へと入学が決まっていたというのに…。
そしてなぜその学園へと入学することになったのかというと、
「お父さん出張で海外に行くことになったんだけどね、お父さん家事とか何もできないからお母さん心配で…。お母さんも一緒について行くことにしたのよ。でも琉姫ちゃんを一人にさせるのは心配だから…。その学園の理事長は秀人なの。だから琉姫ちゃんをお願いしたのよ。」
…だそうだ。
秀人、というのは母の弟のことだ。つまり俺の叔父にあたる。
年に数回しか会える時はなかったが…学園の理事長をしていたことは初めて知った
正直不安要素は山程ある。人に対して壁を作ってしまう自分が寮生活だなんて…
でも決まってしまったことは仕方ない。入学式まで一週間しかない。急いで準備を始めよう。
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