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屋上の扉を開けると慣れたように影になっているところに寝転がる愁。そしてその隣に俺はしゃがみ込む。
「……おい、近い」
「え?離れててもなんか変かなと思って…それにほら、近くにいたらいざという時にさ、助けてもらえそうかななんて」
「寝んだから助けられるわけねえだろ」
「まあまあ。風が気持ちいいし暫くここで休憩することにする。」
「好きにしろ」という返答が返ってきてから愁はしっかりと寝る体勢に入ったようだ。
まあ正直ずっとここにいるわけにもいかない。生徒会と風紀は見回りも兼ねているから時々周りに注意しろと会長に言われている。
ただちょっと…開始15分でこの疲れはしんどい。10分、いや5分でもいいから休ませてもらいます会長。
それから5分経ち、よしもうちょいここに居れると思った俺は10分間誰も屋上に来ることなく平和な時間を過ごせた。一応屋上から校庭を見下ろせるので何か問題が起きていないか気は配っていた。
‘よし’ と気合いを入れて重い腰を上げぱんぱんとお尻についた汚れを払う。愁は…いいか、寝てるし。どうせ部屋で会えるんだ。
静かに屋上の扉を開けると俺はまた鬼ごっこ(という名の戦争)に戻っていった。
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