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プロローグ
「お願いだ…。頼む。見逃してくれ…。」
男は壁際のロッカーを背に床を這い蹲るようにしながら、後退していく。
「今更、何を。身から出た錆だ。」
「まだ…。子どもも小さいんだ…。」
「くくく。子どもからしたら、こんな親父死んだほうがマシだろ。」
サバイバルナイフを器用にクルクル回しながらおちょくるように話す。
「お願いだ…。金なら払うから!」
「もう、足りてるよ。」
そう言って無理やり男を立たせて、後ろに素早く回り込む。
そして、男が声を発する前に喉元を一閃で切り裂く。
男の首から大量の鮮血が噴き出す。抵抗するまもなく男は崩れ落ちていく。
何事もなかったかのようにナイフから綺麗に血を拭き取り、部屋を出る頃には大歓声に包まれていた。
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