2人が本棚に入れています
本棚に追加
久保田さんは戸惑いながらも部屋に俺ら三人をあげてくれた。元々、下のオートロックを開けるだけの約束だったため戸惑っても仕方がない。事情を説明すれば納得はしてくれた。
「ごめんなさい。もう少し確認したいことと、頼みたいことがあって…。」
とお茶を出してくれている久保田さんに声をかける。
「頼みたいこと?」
という久保田さんにさっきの疑問について話す。
「そうだよね…。でも、どうやってるのか分からないし、警察に行った時もオートロックだからで終わっちゃったから…。」
と悲しそうに言う。それに紘介が、
「やっぱり何度聞いてもその警察ひどいな。」
と自分のことのように思い出す。
「そこで相談があって、俺ら部外者が頼んでも無理だろうけど、管理人に困ってる事情と入り口のドアに防犯カメラがあったからその映像を見せてもらえるように頼んで欲しいんだ。」
と言うと、それに加えて新が
「管理人だって困ってるはずだ。協力してくれるだろうし、必要なら一緒にもう一度警察に頼もう。」
「ありがとう。でも、私だけじゃうまく伝えられないから一緒に来てくれる?」
「もちろん!俺らはそのために来たんだもん。」
と紘介が満面の笑顔で答える。本当に紘介のこういう素直なところは人を安心させる。
最初のコメントを投稿しよう!