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「女には甘いタイプか。」
と新が言う。
「管理人さんは久保田さんの家が、母子家庭なことはご存知なんだよね?」
「うん。知ってるよ。」
「それだったら尚更、ガラの悪い人が来てるなんて知ったら、気にしても良さそうだけどな…。」
「あ…。でも、今日朝会った時には、「ちゃんと見とくよ。」とは言ってくれた…。」
とおずおずと久保田さんが言う。
「やっぱり女にはいい顔をするタイプじゃないか。」
とまた新が言い捨てるので、苦笑いをしとく。
すると清水さんが、
「その管理人はさ、園村さんがしばらくいないのは知ってるのかな?」
と聞いてくる。
「郵便受けにもチラシとかが溜まってたから、気づいてはいるだろうね。」
「あぁ、だが家賃さえきちんと収めてくれてたら、そこまで気にしないのかもな。」
と新が同意する。
「一つお願いしたいこととしては、久保田さんがお母さんともう一度管理人さんと話をして、防犯カメラは無理だろうけど、警戒して欲しいことのお願いはしたほうがいいと思う。」
と伝えると、久保田さんもしっかり頷く。
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