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「嘘だろ?」
と俺が驚きながら聞くと、
「はは。隆二信じられないだろ。しかも、それだけじゃないんだぜ。」
「まだあるのかよ。」
いつも落ち着いている新が少し興奮気味に聞いてくる。何を隠そう俺ら3人はサッカーが大好きだった。
「新もさっきの態度を謝るなら、教えてやってもいいぜ。」
と更に意地悪そうな顔をして新の方を見る。
「隆二、あいつ殴っていいか?」
「やめてくれ。紘介も調子に乗りすぎ。普通に教えてくれ。」
「悪い。俺も興奮してて。なんと試合観戦だけじゃなくて、ロッカールームに招待付きだ‼︎」
「おいおい。それはさすがに嘘だろ。」
俺のセリフに重なるように、新が
「リバプールのロッカーか?」
「いや、そこはマリノスの方なんだけどな。」
「あぁー。」
と言って分かりやすく新は落ち込む。
「いや、マリノスでもすごいだろ。羨ましい。」
「何言ってんだよ。お前らも行くんだぜ。この券自分の他に3名までは招待可能なんだよ。」
「俺らも行けるのか?」
「おう!一緒に行こうぜ‼︎」
「俺は初めて紘介に感謝してる。」
と新が真剣な顔で言う。
「ひっどいなー。だか許す。」
「許すのかよ。」
と3人でテンション高く笑い合う。
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