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するとそこにノックの音が数回響く。
「お、依頼か。紘介が色々運を手繰り寄せてるんじゃないか？」
と言うと紘介が、
「やばっ。俺モテ期きたか？」
「どう考えたらそうなるんだよ。」
と新が冷たく言い放つ。そんな二人の様子を微笑ましく見ながら、「どうぞ。」と声をかけつつドアを開ける。少し怯えた顔の女性が二人並んでいた。
「騒がしくてすいません。中へどうぞ。」
と促すと、小さい声で「失礼します。」と言いながら二人は入室する。すると紘介がすぐに、
「女の人じゃん！やっぱりモテ期じゃね。」
と調子に乗って言うため二人の女性は怪訝そうに紘介に視線を向ける。慌てて、
「失礼しました。こいつ今絶賛頭がおかしい時期なんで気にしないでください。」
「え、隆二ひどくね。」
「必要だったらこいつはこの部屋から…。いや、この学校から追い出すんで言ってください。」
と新が真面目な顔で冷たいトーンで言い放つ。
そして、紘介がまたギャーギャー騒ぐので、本当に新が部屋から連れ出す。二人が出て外で口論(一方的に紘介が訴えているだけだが…)しているのは聞こえてはいるが、
「本当にお騒がせしました。申し訳ございません。」
と頭を下げると、少し遠慮がちに二人がクスクスと笑いだす。
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