……第二章:玲瓏院結界……

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「あ、あ、あ」  ガクガクと太ももを震わせながら、縲は涙を零す。腰が自然と蠢く。出したい。夏瑪はそんな縲の左の太ももに手をかけると持ち上げた。手枷と右足が床についているだけの不安定な状態になり、縲が震える。 「やああああ!」  夏瑪が縲の左の太ももの付け根に噛み付いた。そこから入り込んできた壮絶な快楽に、縲は泣きじゃくった。垂れた血液と溢れている透明な先走りの液を時に舐めながら、何度も夏瑪が噛む。それから夏瑪は、意地悪く縲の陰茎の根元を指で軽く握った。 「ひ、あ、あ……あああ! やぁ、あ、ア!」 「嫌、か。この程度で?」 「あ、あ……うあ、ああ、それは、そこは――っ!!」  その時夏瑪の指先が、縲の菊門をつついた。すると全身がカッと熱くなった。  ――挿ってくる。  ギュッと縲は目を閉じた。涙が頬を濡らしていく。  一気に二本突き立てられ、夏瑪に指を動かされる。その時、縲は明確に理解した。指では全く足りない。もっと中に欲しい。そんな願望を。  中に進んできた夏瑪の指は、縲の内壁を広げるように弧を描く。既に蕩けきっている縲の中に、夏瑪は己の血液を塗り込めていく。灼熱が、縲の全身を絡め取った。 「あ」  その時、縲の全身が水をかけられたようになった。 「あああああああああああああああ!」  直後、初めて感じる壮絶な快楽に襲われた。中だけで、それも感じる場所を刺激されたわけでもなく、ただ指を挿れられているだけで、ドライオルガズムに襲われた瞬間である。人生で初めて達した瞬間でもあった。ビクンと縲の体が揺れ、そのまま彼は気絶した。
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