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「そうそう、千春ちゃん。年末年始もうちで働いてくれてありがとう。少しだけど僕からの気持ちだよ。受け取ってくれるかな?」
マスターの手に握られていたのは、小さなピンク色のポチ袋。
「え、これって……」
「お年玉だよ。これで何か美味しい物でも食べたらいい。あ、今時の女の子は化粧品とかを買うのかな?」
「マスター!毎年美味しいお節までご馳走になっているのに、お年玉まで頂くなんて……」
「気にしない気にしない。君はもう娘みたいなものなんだから。今年も宜しくね」
「……はい。ありがとうございます」
目にじわりと滲む涙を誤魔化すように、ぎゅっとポチ袋を握り締める。
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