これが恋と知ってしまったんだ

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「おおー!これが私たちの通う学校!」 「受験の時に来たでしょ。」 感動するなずなを横目にクラス分けの紙が貼ってある場所に向かうあざみ。 「待ってよ!」 なずなもそれを追いかけて2人でクラス分けを確認する。 「あ、私1組!」 「私も1組。」 「私も1組だー。」 クラス分けを確認していた2人の間から小さな少女が顔を出す。 「私、もも。これからよろしくね!」 そう言い残すとももはそのまま下駄箱へと向かい走り去る。 それを見て、なずなとあざみも下駄箱へと向かう。 「ねえあざみ。」 「何?」 「高校生活たのしもーね!」 「‥‥そうね。」 下駄箱で靴を履き替えた2人は1組への教室へと向かう。 しかし、歩いていると周りからの視線が自分達に集まっていることに気づく。 「ん?何か見られてる?」 「なずなが派手だからよ。」 「えー!私のせい!」 「そうでしょ。」 「あざみだって可愛いから目立つよ!」 「はいはい。」 「返事適当すぎ!」 歩く2人の姿は確かに対称的。 金髪に短いスカート、腰に巻かれたカーディガンにキラキラした化粧。いわゆるギャルというカテゴリに分類されるなずな。 黒髪のショートカットに膝下丈のスカート。 化粧もナチュラルに。大人しそうな外見のあざみ。 まるでいじめっ子といじめられっ子のような2人が一緒に歩いていたら目立つのは当然といえば当然なのか。 しかし、2人はそんな視線に慣れているのか気にすることなく会話を続け、教室へと向かった。
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