金髪と私

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初登校から2週間。 あざみやもも、あんずの他にもクラスメイトと仲良くなってきたなずなはこんな質問をされることが増えた。 「それ地毛?」 それとは綺麗に染まっている金髪。 「んーん、違うよ。」 なずなは笑ってそう答えるがそれを見ているあざみは少しだけ影を落とす。 そんなあざみを見てなずなはあざみの頭を撫でながらこう言う。 「私が好きでやってるんだから気にしない気にしなーい。」 「うるさい。」 言葉では虚勢を張りながらも、なずなのスカートの裾をきゅっと握るあざみは少し昔のことを思い出していた。 〜2年前〜 当時なずなは黒髪で化粧こそしていたが今ほどギャルのような化粧でもなく、しかし性格が明るいのでクラスの中心にいるような人物だった。 そして当時のあざみは幼馴染ということもあり、なずなの近くにいることが多かった。 人気者のなずなの近くにいる大人しいあざみがどうにも気にくわない人物もいたらしく、あざみはいじめの標的にされた。 朝学校に行けば靴がない。 教室に行けば机がない。 体育の授業が終われば着ていた制服がない。 教科書に落書きされている。 あざみは次第に学校を休みがちになった。 学校を休んで家にいたある日。 突然なずなは金髪になって派手な化粧をして私の前に現れた。 それまで暗い表情をしていたあざみはあまりの変化に驚き、そして笑った。 それを見たなずなも笑い、なずなはそれ以降そのスタイルを変えることはなかった。
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