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「あ、あの.......呼んでるよ.......」 新学期の初登校。 一日がおわり、親友のあさひと話していると少し足早にやってきたクラスメイトの女の子に声をかけられて。 「.......え?」 「え?なに、呼んでるってまさかあの人?」 あさひが教室の入口を見て目を丸くしている。 あさひの視線を辿ってみると、クラスの女子たちが群がっているなかその先には結城くんが立っていた。 「呼んできてって言われただけだから.......」 たぶん入口からすぐの席にいる彼女が選ばれたんだろうけど、普段普通科になんが来ることの無い彼の来訪に彼女もクラスメイトももちろんあたしも戸惑わないわけがなかった。 「なに、どーいうこと?ってかすごい人だよ.......」 うちのクラスにスペシャリスト科の人が来るなんて、それも一番人気者の結城くんが来るなんて、珍しすぎて群がらないわけがない。 でも、きっと彼はこういうのが好きではないだろう。 凜斗くんだったらうまーく相手をするんだろうけど。 「.......うん、ちょっといろいろあって」 「ちょっと、休みの間になにがあったのよ。詳しく聞かせなさいよ」 「うん、帰りには.......「ちょっと早く来なよ!」 結城くんが呼びにきたことをきづいているはずのあたしがなかなか来ないことに痺れを切らしたらしい。
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