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「じいちゃん、俺には一花(いちか)と結婚しろって昔から言ってるじゃん。なに、急に.......しかも普通科とかありえない」 「気に入ったんだよ!この子が!家のためなんかよりやっぱり冬翔の幸せを考えないとだな!」 「俺の幸せを考えるならもっとセンスのいい子にして欲しいよね」 この人は随分と正直者なようで、本人が隣にいるというのに辛辣だった。 「この子となら、冬翔が幸せになれると思ったんだ!決めたぞ、俺は」 「.......はぁ」 どうやらこの家長はこうと言ったら譲らないタイプらしい。 そんな性格を分かっているのか、結城くんもそれ以上反論しようとはしなかった。 「はっはっは。とりあえず若いもの同士、部屋で話してこい」 結城くんが反論できないことがわかったのか、豪快に笑って立ち上がりリビングを出ていった。 「最悪.......」 「あ、あの.......?」 「はぁ、とりあえず行くよ」 あたしを見ることもなく立ち上がって廊下へと向かう。 「.......え?」 「はやく。あんた俺の部屋わかるわけ?」 「あ、はい.......」 言われた通りに部屋にいくらしく、ちらっとあたしを見る。 「はやくしてよね。はぁ、本当に最悪」 不機嫌さは消えないままの彼の隣を歩いて部屋へと向かう。
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