継母

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ある日、私たちと継母は些細なことでケンカをしました。 ケンカの原因は本当に取るに足りないことだったと思います。 でも、心の中で継母を遠ざけていた私は彼女に言わなくてもいいことを言ってしまったのです。 あなたは私たちの本当のお母さんじゃなくて、他人なんだと。 私も裕也も本当のお母さんが好きで、あなたのことは嫌いなんだと。 普段は感情を表に出して怒らない継母が、私がその言葉を発した次の瞬間に私の頬を強く叩いて、早口こう言ってきたのです。 「あなたたちとなんて他人で結構。 この家が嫌なら出て行きなさい!」 私と裕也は泣きながら家を出ました。 私は継母がこの家に来てから本当は薄々感じていたのです。 この家に私たちの居場所はないって。 私と裕也はどこにも行く当てがないのに、家には帰らないことだけを決めて、駅の方へと歩き出したのです。
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