18人が本棚に入れています
本棚に追加
校舎の一階にまで落ちていった昭仁はピクリとも動かず、コンクリートで固められた床に赤い血が広がっていくのが見えました。
それを見た私は自室で昭仁にかけた呪い、『昭仁は校舎のベランダから落ちて死ね』が、ついに叶ったのだと思い、うれしくて心の底から笑っていました。
絶望の暗闇の中にも神様は存在する。
心から思えば、願いは叶う。
私はその日、初めてそのことを実感できたのです。
翌日、昭仁は呆気なく死にました。
そして、昭仁を殺したのが私だということは未だにバレていないのです。
私はあの日のよろこびを今でも少しも忘れていません。
絶望の暗闇の中にも神様は存在している。
私は信じて、今でも憎いと思った相手を夜毎に呪い続けているのです。
最初のコメントを投稿しよう!