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「寒い、マジで寒くなった」
「お前のカッコがおかしいんだよ」
「そんなことないって、制服だし」
「お前のそのミニスカは規定の長さなのか?あと、コート着ろ」
「ブレザーの下にパーカー着てるし」
幼馴染でくされ縁、物心ついた頃から離れたことのない半身のような存在。
「着てるしじゃねーよ、マフラーどうした?」
「……………なくした」
「は?」
「なくしたって言った!」
「はぁ、何威張ってんだよ………ほら」
ため息混じりに首からとったマフラーをかけようとすると逃げられた。
「いい、その代わり作ってよ。ボクのマフラー」
「は?なんで、男に作らせんだよ」
「ボクに作れると?」
「何十年かかるかわからんな」
「でしょ?だからね、つくってよ雪の結晶の模様がいいなー」
「俺、すげーイタイやつだな」
「好きだよ、六花(りっか)」
「ばーか、仕方ねーな。作ってやるよ、夏生(なつき)」
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