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俺は何も言えなかった。
何も言えないまま、柊の言葉を聞き続けた。
「ナツメ。おまえが俺を信用していないこともおまえが俺に心を開いていないことも知っている。
俺から逃げたがっていることもな。
それでも、俺はナツメを逃してやれない。
だから俺はおまえが逃げようとすればまた捕まえる。
おまえが売った情報でまた何か起こっても俺は必ず切り抜け、今度は笑っておまえの前に立ってやるよ。
ナツメ。だから諦めて俺のそばにいろ。
逃げようとするな。
おまえはただ俺という居場所に居ればいいんだ。」
なんでだよ……
なんであんたは俺なんかにかまうんだよ……
俺はあんたに隠しごとばっかなのに……
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