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声のする方に視線を向ける。
そこには、綺堂組の組長 綺堂 上総 が
寝室の入り口のところに立っていた。
「まだだ。」
「いやいや、話ついてんだろ!」
「空気を読め!」
「さんざん待ってやっただろうが!!」
なんか、台無しだ……
というか、綺堂がいること知ってたのか……
「じゃあ、もう少し待ってろ!!」
「ふざけんな!
いつまでおまえらがいちゃつくのを聞いてなきゃならねぇんだよ!!」
「なら、帰れ。」
「帰るか!俺が何のために来たと思ってんだよ!」
その会話で綺堂にさっきまでのやりとりを聞かれていたと気づいた。
ぼっ そんな効果音がつきそうなくらい顔が羞恥で染まる。
その後の行動は自分でも驚くくらい俊敏だった。
柊が綺堂との会話に気がいっていて抱きしめる力が緩んでいたので柊の腕の中から抜け出す。
ふとんを引っ掴み頭から被って、ベッドの端まで移動し、丸まる。
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