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研究棟に入ってすぐの商談スペースで、博士とツヤマが待っていた。俺と手を繋いだアンドロイドを見て、博士が目を細めたので、疑問に思い聞いてみた。
「何か?」
「その、なんだか親子みたいだなと思って。」
「俺が親なら、こんな時間に雨の中子どもと散歩などしない。警察に逮捕されるのはごめんだ。」
「それはそうだ。」
博士はそう言って吹き出した。
博士がアンドロイドに近づくと、アンドロイドは俺の手を離れ、博士の髪を三つ編みにし始めた。よく分からない状況だ。ツヤマがアンドロイドを引き剥がそうとしたが、どうしても動かなかったので、彼女はタオルを取ってくると言って、全力でどこかへ走っていった。
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