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家に入ってすぐのリビングだった。大型テレビを囲むように配置されたソファの傍ら、仰向けに倒れている男性と、こちらに背を向けて座り込む人影があった。事前に話を聞いていなければ、それをアンドロイドと判別することはできなかっただろう。最新型のアンドロイドは極めて人間に近い形をしている。
「IL6200だな。武器を捨てて大人しくこっちへ来てもらおうか。」
アンドロイドは振り返らない。被害者の上半身に両腕をつき、体重を乗せているように見える。一体何をしている?人間相手ならいざ知らず、正気を失ったアンドロイドがどんな行動を取るか見当もつかない。
あれの破壊は許可されている。銃の照準を心臓の位置に合わせて、そう言えばアンドロイドの重要機関は頭の方にあったなと思い、構え直す。
「もう一度言う。速やかに被害者から離れて、こっちへ来い。」
アンドロイドは首だけでこちらを見遣った。
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