【台本】2番目の貴婦人

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
男:1 女:1 少年:「ねぇ、おばあ様。突然こんなこと言われると驚くでしょうが、あなたはきっと、僕のおばあ様です」 貴婦人:「あらやだ、何を言い出すのかしら、この坊やは。アテクシがあなたのおばあ様なわけないでしょう? お金が欲しいのかしら?」:小馬鹿にするように 少年:「いいえ、あなたは僕のおばあ様です。あなたは宝石をそんなに着飾っているのに、地味なロケットペンダントをつけていますね。それ、息子さんが中学卒業する時に、今まで貯めてたお小遣いでプレゼントしたものでしょう?」 貴婦人:「あなた、なぜそれを……!?」 少年:「父から聞きました。銀行員だったあなたは、銀行強盗に大金と共に連れ去られてしまった。その後強盗は事業を成功させ、この街で2番目のお金持ちになった」 貴婦人:「まぁ失礼ね!1番のお金持ちよ! どうしてあなたのような子供が、アテクシのことをそんなに知ってるのよ」 少年:「見栄を張らないでください。あなたは2番目の貴婦人です。だって、1番のお金持ちは僕の父様であなたの息子ですから」 貴婦人:「なんですって!? それが本当なら、今すぐ会わせてちょうだい!」 少年:「今すぐはダメですよ。だって、明日の父様の誕生日サプライズとして、あなたを見つけ出したんですから。これ、誕生日パーティの招待状です。銀行員の格好をしてきてくださいね、おばあ様」
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!