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思っていたよりも楽しくて、俺は時間も忘れてプレイしていた。
そして、最終面。冬の季節。
辺り一面の雪景色で、歩くSEも他の季節とは違うものになっていた。
「へぇ~。本当に凝ってるなあ」
感心しながらプレイしていると、敵の戦利品で『あったかマフラー』を手に入れた。
「マフラーかあ。別にいらないよな。マフラーは単純にアクセサリー扱いで、防御力も1しか上がらないし」
そう。防具のカテゴリーには帽子、洋服、靴、アクセサリーの4つがあって、アクセサリーは2つまで装備できるようになっている。
しかし、アクセサリー自体は防御力が低く、特殊効果があるだけにすぎない。
俺は手に入れたマフラーを無視して、街を目指すため雪原を歩き続けた。
そして、ようやく街を見つけたところで、モンスターとの戦闘になった。
「あれ? なんで瀕死になってんだ?」
さっきの戦闘の時は、まだ体力に余裕があったはずなのに、いつの間にかパラメーター表示が赤くなっているのだ。
「体力……15しかない!? 1発食らったら終わりじゃん!」
この辺の敵はかなり強い。体力に余裕があるならまだしも、戦闘開始から瀕死状態ではやられてしまう。
「回復を使うか……。いや、相手の方が素早いと間に合わないかも……」
俺は一か八か、『逃げる』を選択した。
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