おそろい

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すぐ終わります。 初めて書きました。 どうか優しい気持ちで読んでやってください。 ──────────────────── 「これおそろいで買いませんか…?」 何週間か前にそう言われて買ったネコのキーホルダー。 その小さなキーホルダーは今2人のカバンで控えめに揺れている 「おそろいっていいよね」 僕がそう呟くと彼は微笑みながら 「そうですね」 と返事をした 別におそろいなんてなくてもいい。そう思っていた僕だが、おそろいがあることで愛し合っている証拠になる、という自分でも少し恐ろしい考え方にたどり着いた。 僕は男で彼も男。男同士で付き合っていることは普通に考えたらおかしいのだ。 僕は彼が好きで、彼も僕のことが好きらしい。それがウソか本当かは僕には分からない。本当だったらいい。だからこそ、おそろいを持っていることで相手は僕のことが好きなんだと思いたい。信じたい。 ─────────────────── あれから僕たちは色々なおそろいを手に入れた。 ボールペンや小さなクリップ、ノート、靴下、マグカップ、ハンカチ…と、どんどん増えていった。 やってることは小学生みたいだが、おそろいが増えるたび喜びも増えていった。 「おのくん」 「次は何をおそろいにしようか」 そう何気なく問いかけてみた。 「そうですね…」 「名字とか」 彼はニコニコしながらいたずらにそう答えた。
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