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「ところで・・・」
「なんだ、決心がついたか」
初老の男が朱里に目を合わせた。
「この男を食事に誘い出し、その後、ホテルの部屋に誘い込む。
それから、あたしは、この男から何を盗み出せばいいわけ」
「お、お前、スパイにでもなったつもりか」
「それじゃあ、あたしを高級売春婦にでもするつもり・・・」
「高級売春婦じゃない・・・」
「えっ、それじゃあ、1回でウン十万の借金を帳消しにしてやるって嘘なのね」
「嘘じゃない・・・」
「わっ、わかった。その山本って男が人身売買バイヤーで、あたしは、その男に睡眠薬で眠らされて、どこかに売り飛ばされるのね」
「半分はあたっているが、半分は外れだ。
料理されるのはお前さんでなはく、その山本って男だ・・・」
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