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「おらぁ!」
とあるところにある河川敷。そこで複数の高校生を相手に1人の金髪の少年が立ち向かっていた。そう…八雲だ。
しかし…人が多すぎた。
「ぐはっ…!」
八雲は、高校生達に腹やら背中やらを一斉に殴られ続けていた。
ただ殴られていたのではない。その後ろには小さくうずくまり怯えていた同級の女子生徒がいた。
実は…カツアゲをされているのに気づき、八雲が取り返そうと入ったら、返り討ちに遭ったのだ。
「ま…まだ…だ…」
一瞬膝をついたが、彼は小さくそう言い、立ち去ろうとした彼らの足を止めさせた。
「まだやんのかよ…?女みたいな名前の馬鹿が」
「その言葉、もう訂正しなくていい…」
「ほお…?」
「だが…1つだけ訂正しやがれ…」
「?」
「カツアゲした金をちゃんと――ブッ?!」
『その子に返せ』と言いかけたその瞬間…!
「ひ、姫咲くん!!」
女子生徒は顔を上げた。
彼女の瞳に映ったのは、腹パンをされ、2人ががりで川へ投げ出された八雲の姿だった。
そのあとからの記憶は、八雲にはない。
何故なら…目が覚めたら『ココ』に居たのだから…
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