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まじまじと見つめながら話す未咲に、ヨウは少し照れながらも本題を切り出した。
「…な、こんなオレを好きにはなれないだろ?」
「………どう、だろう…」
「え…」
「あたし、基本的に虫は平気なのよ。まあ、こんなに大きなハエは初めて見たけど…」
「だろうな…」
「だけど、中身は五木君なんでしょ?」
「ああ…」
「なら、嫌いになる理由は無いわ。五木君を嫌いなら別だけど…」
「それって…」
「ぶつかって来てた時は、五木君のこと苦手だったけど、嫌いでは無かったの…。それに、五木君は五木君でしょ…?」
まさかの未咲の言葉に、ヨウは再び人間の姿に戻り泣いていた。
ヨウのそんな姿に未咲は戸惑いつつも、持っていたハンカチを手渡した。
「なに、泣いてんのよ…」
「花里さんが、気持ち悪がらないから…。もし、この姿がバレて…、なおかつ、嫌われたら、オレ…」
「~っ、それより、いつからあたしのこと…」
「それは、この前ハエにくっつかれてた時…。あのハエ、花里さんが好きだって…」
「ハエの言葉が分かるの…?」
「ハエならな。でもあん時、あのハエには取られたくないって思って…」
「…そうなんだ」
ヨウからの告白に、恥ずかしさから未咲は、徐々に頬を赤らめていき思わず俯いていた。
そんな未咲に再び手を伸ばしたヨウは腕を掴み、強く引き寄せた。
「花里さん、顔真っ赤だ…」
「恥ずかしいんだから、仕方無いでしょ…」
言い合いながら見つめ合い、二人は唇をくっ付けた。
瞬間、ヨウの姿は再びハエに戻っていて、未咲は驚いて離れようとした。
けれど、ヨウが前脚を未咲の腕に引っ掛けたため、未咲はバランスを崩して倒れてしまい、ハエ姿のヨウに押し倒される形となった。
「ちょっ、五木君!?」
「花里さん、ごめん…。オレ、もう我慢出来ない…」
言いながら、ヨウは未咲の顔を口吻で舐め始めた。
戸惑う未咲は慌ててそれを止めさせようとしたが、ヨウは口吻を動かし、徐々に位置を下げて行く。
額から頬へ、首筋を通り、制服の隙間から胸元へ。
その内に未咲が着ている制服を邪魔に思い始め、それを脱がせようと前脚を動かしたが上手く脱がせないことと、未咲に懇願されたことから、ヨウはしばらく動きを止めて考え始めた。
「う~ん、どうすっかな…?」
「ね、ねぇ…」
「どうした?」
「別に、ここでやらなくても…」
「それは駄目だ。匂い付けしとかねえと、また違うハエが寄ってくるからな!」
「匂い付けって…。人間の姿じゃ、駄目なの…?」
「それだと、匂い付け出来ねんだよ。だから…そうだ!オレが小さくなれば…」
「え?」
何かを思い付いたヨウは、一度未咲から離れると、段々小さくなっていった。
呆然とそれを見ていた未咲だったが、手の平サイズの大きさまでになったヨウが胸元に止まると、驚きながらも凄いと口にした。
「小さくなれるのね…」
「大きさは自在に変えられるんだ!これで…」
「あ、ちょっ!んっ…」
言うなりヨウは、未咲の制服の隙間から中へと入り込み、再び肌を舐め始めた。
表面上は特に変わり無い未咲の姿だったが、制服の中ではヨウが歩き回り、あちらこちらを舐め回しているという状態だった。
身体を歩き回る感覚と舐め回されている感覚に、未咲は小さく呻いていた。
「い、五木君…、も、いいでしょ…?」
「いや、もう少しだけ…。花里さん、いい味してるから…」
「ちょっと!どこに入って…やっ」
モゾモゾと動き回りながら、下半身へと向かったヨウは、そのまま下着の中へと入り込んだ。
未咲が恥ずかしさから止めに入ったが、ヨウは真っ直ぐに割れ目にそって進み、その間も口吻を動かし続けていた。
人間であるとはいえ、今はハエ姿のヨウが自身の隠れた部分に居ることに、恥ずかしさやなんとも言えない感覚にゾワゾワと鳥肌が立っていた未咲。
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