命日

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 気が付くと、僕は奥行きもわからないほど辺り一面真っ白な世界にいた。 【ぬしが今回の犠牲者か】  突然、何もない空間から声がした。僕は声の主を探したけど、やっぱり何もない。 【ようこそ、不運な人の子よ】  僕は混乱していた。  だって、ついさっき使い慣れたベッドに横になり、明日から始まるリア充生活を夢見ていたところだったんだから。  夢だといいなと思ったけど、指先の感覚までしっかりあるし。 「あなたは誰ですか?」 【この世界には天界、冥界、現世界がある】 「あの……あなたは……」 【三世界の調和を保つのが我々の仕事】  うん。  僕の話を聞くつもりはないみたいだ。もしかして自動音声かな?
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