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「違うと思うな。いくらファンでもさ、自分の家族と男同士で付き合うってなったら、思うところあると思うよ。でも、受け入れてくれたのは、二人の優しさと、愛情の深さだよ」
「そうかな」
「そうだよ」
複雑な気持ちもあったんだろうか。母は特に。彼女ができたって喜んでたもんな。今度ちゃんと改めて話しに実家に帰ろう。冷静になって、自分の想いをちゃんと話そう。
「俺たち、本当には結婚できないけど、俺は一生湊人と生きていくって決めてるから」
「たっちゃん・・・・・・。俺も、一生一緒にいるよ」
「二人にも、そして、父さんにも。改めて、そういうつもりだ」
湊人の肩に手を回し抱き寄せる。湊人は嬉しそうに頬を綻ばせ俺に頭を預けた。
「一生一緒にいてくれ。・・・・・・俺と、家族になろう」
「うん。喜んで」
湊人が顔をあげ目をゆっくりと閉じる。引き寄せられるように口づけをする。
それは、まるで誓いのキスのようだった――。
おしまい♡
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