其の三 サル山事情

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「俺からの頼み事なんだけれどね・・・」 華煌が、自分の提案を語った。 「おお!天狗ではないお客さん!それは思いつかなかった!」 華煌の前で目をきらきら輝かせているのは、峻妙だった。 ここは企画部が経営担当している茶店で、華煌はそこに大将たちを連れてきた。 他の大天狗に紹介すると言われ、大将たち3人はおっかなびっくりついてきた。 緋毛氈の長椅子や質素ながらも意外と奥行きのある店内に、目を白黒させる。 「旦那・・・ここは一体!?」 「あ、ここは企画部の峻妙様が経営されている茶店でね。今のところ団子が美味い。それから、うちの薬草園から持ち出した薬草で茶を淹れてくださる。」 「それなんだが、華煌。次の試作もあってだね!」 「・・・少しスピード緩めてください、峻妙様。」 峻妙の意気込みに、さしもの華煌もやや引き気味だ。
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