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「華煌が提案し我らで修正し細部まで決めて今現在執り行っている株式会社の仕組みのことに他ならないが?」
それをお伝えするようにと言われたのが大権現様なのでと言われれば、智多勝もそれにケチをつけるわけにはいかない。
何しろ、阿南子をそれを命じたのが飯綱大権現なのだ。
「で、阿南子よ。客人を迎えるにあたって、どうするつもりだ。」
慧讃羅に尋ねられると、阿南子は少しだけ頭を傾けた。
外見が童の姿なので、ちょっとした仕草が愛らしく見える。
しかし、そこに辛辣さが隠れていることは、他の大天狗たちの知るところだった。
「お客人は入山するとまず大権現様にご挨拶申し上げる。その後、私より会社の組織について説明を受け、各部署の見学となる。部署に関しての説明は、皆に任せるがよいか。」
全員が部長を務めているのだ、当然である。
「薬皇院内の一間を宿坊としてお泊まりいただく。必要なものについては、計俊坊に準備をしてもらうこととなる。」
資材物品の管理調達は、財務経理部の仕事である。
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