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季節は冬。今日はあともう少しで仕事納めを迎える十二月二十日。
天気は雨の予報から雪に変わり、凍てついた冷気が外に出ると一気に身体を冷やす。
今の私の体温は、自分の家の中、それも寝室だというのに氷点下まで下がったんじゃないかってくらい、凍えていた。
「な、によ……これ……」
クローゼットを開け、クリーニングから返ってきた夫の真人さんのスーツをかけようとしていた私。
バサッと音をさせてスーツをフローリングの上に落とし、視線はクローゼットの上の棚を真っ直ぐ見ている。
私の体温を氷点下まで下げている理由。それは女性に人気があるジュエリーブランドの紙袋があったからだ。
そのブランドはキュートでポップなデザインのもので若い女性に大人気だ。期間限定のものの予約が始まったら、一瞬でサーバーダウンしてしまうくらいのもの。
そんなブランドの紙袋がどうしてここに……!
「あ、あの人……いったい誰にあげるつもりなの……!」
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