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「あっ、今、淳さんの顔を想像したでしょ」
うつつを抜かしていたら愛莉に見透かされて指摘されてしまい、目が思い切り開く。
愛莉が名前を口にした淳さんというのは、私が入社した時からお付き合いを始めた南輸入会社の営業部にいる笠井 淳さんだ。
彼は私がまだ新人だった頃、特に気にかけてくれていて社内で会えばいつも気遣いの言葉をくれ、そして優しくしてくれた。
容姿も身長が167センチもある私よりも15センチも高い182センチで、端正な顔付きも魅力的で女性社員からも人気があり、そして休日にはチームを組んでサッカーもしているから身体つきも整っていて、まさに私の理想そのものといえる人だ。
そんな彼になぜかアプローチをされ続け、口説かれてしまった私。
女子校育ちで恋愛は経験不足な私が彼に落とされてしまうのはすぐだった。
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