おぉ〜ぃ、おちゃぁ〜

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おぉ〜ぃ、おちゃぁ〜

お茶をこよなく愛すお婆ちゃまのお話です。 食事の時は一切お茶を飲まないのですが、食事も終わり一息つく頃に甲高い声で 『おぉ〜い、お茶〜!』 どこぞのCMですか?と突っ込みが入る位のノリで、叫びます。 病気などで水分制限がある訳ではないので提供しますが、ここからが大変です。 5分経たぬ間に次の 『おぉ〜ぃ、お茶!』 おまけで、コップで机を叩きまくり、お代わりの催促です。 時間的に新しくお茶を沸かす時間なので、お茶を提供する事が出来ないんです。 するとどうでしょう? 再度、リズム感よくコップでテーブルを叩き、 『おぉ〜ぃ、お茶〜おくれ〜!!!!』 お婆ちゃまに、新しいのを沸かしてるからと説明。 『わかった。何分後?』 程良い温度で提供するので30分、、、、、。 『このケチンボ、アホ〜。お茶入れるのに30分? 早くよこせぇ〜。お茶無いと死ぬ。』 しょうがなくお茶ができ次第、氷を入れて適温にして提供すると 『薄い、これは、おぉ〜ぃ、お茶。じゃ無い』 とプンスカ。 《えっと、伊藤園のおぉ〜ぃ、お茶。を求めてんのかい?元からそんなお茶、うちにはありませんぜ‼︎》 と心の中で突っ込み。 「コンビニまで行ってくるけど、お代頂けます?」 と他の職員が話しかけると 『このどけちん、そんなのタダで買ってきな。』 「残念ですがご希望には添えません。ごめんなさい。」 『つべこべ言うな!タダったらタダ。』 そこへこのやり取りを見ていたお爺ちゃまが爆弾投下 『『コップの中にタダの物はすでに入ってる。良く見なさい。空気と言う名のタダの商品だ。それを飲みなさい!』』 お婆ちゃまは、ポカ〜ンと口を開けたまま、コップの中を見つめ 『あぁ、そぉ、タダね、、、、』 お爺ちゃまの咄嗟の発言に周りは動きが止まり一瞬ではあったものの静かになった。 それからは、我が儘は減り今では 『おぉ〜ぃ、お茶。』 から 『おぉ〜ぃ、トイレ!』 が口癖になってます。 相変わらず「おぉ〜ぃ、、、、」が付くのね。 しかし、その甲高い声で叫ぶの辞めてくれんかな? かなりのストレスです。
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