君の話‐7‐

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君の話‐7‐

 今日も大好き。  えへへー。  もっと言って。もっと好きって言って。  嬉しい!  ……。  あ、あのさ。  あのね、わたし……。  ううん、やっぱりなんでもないや!           ○  彼は今日発売の週刊誌を手にしていた。それを見てわたしは言いだすことができなかった。  とってもかわいいアイドルの話題が載っている。彼は彼女のファンだったそうだ。  膨れるわたしを見て「君を代わりにしてるわけじゃないよ」と言っている彼を見ていると、ちょっといじめたくなった。意を決してわたしは歌う。驚いた彼の目がまん丸になって、そうして、大きく拍手をして喜んでくれた。  歌声も似ているんだね、と。  そっくりさんとしてモノマネ番組に出ようとして練習したのだと答えた。  ああ、今日も言えなかった。  こんなにも彼のことが好きなのに。彼は自分のことをたくさん話してくれるのに。
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