言えんが応報

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 目の前にバスケットボールが転がっている。「ってぇ!何すんだよ!」振り向くとフェンスの向こうで男バス(男子バスケ部)の連中がニヤニヤこっちを見ている。  いつの間に集まって居やがる。よりによって今日は男バス外連の日か?  あー!アカネがこっちを見て微笑みながら走り去って行く。  マジ、ついてねぇ。何でこのタイミングで一番でかいボールが飛んでくんだよ。  それに何だよ!アカネ、28分のバスに乗る気かよ?。  いやいや、そんな事より、今、見られたよな?だから笑ってたんだよな?さいあ… 「最悪だなー。」「意中のアカネ様に見られちゃったねー。」「松島ハヤトー!ボール取ってくれよ!」男バスの連中が口々に言って茶化す。 「っざけんな。投げたの誰だよ!?マジムカつく!」  すると、後ろから背中を突かれる。  振り向くとさっきの茶色の方だ。ボールを持っている。  黙ってボールをハヤトの方に差し出す。 「お前ら、覚えてろよー!」  とアニメの悪役みたいに言いながら、コートの遠くの方へボールを投げ入れる。 「あっ、クソ。どこ投げてんだよ!」  男バスの一人が悪態をつきながらボールを追いかけ走る。  構わずハヤトは振り返り、見下ろす。
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