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 クリスマスの埋め合わせだと言って、征臣は1泊2日の温泉旅行をプレゼントしてくれた。雪深い山道を越えて、たっぷり温泉を楽しんだ後は、山海の料理を堪能。部屋に戻って、畳に敷かれた布団を見ると、この後の睦事を予感してドキリとした。  それでもすぐに床につくことはなく、座椅子にもたれてダラダラとテレビを見たりしていた。 「そろそろだな」  流しっ放しのテレビを消すと、征臣はスッと立ち上がり、自分の浴衣の帯を解いた。 「――え」  いつもは僕を先に脱がせてから始めるのに、と戸惑いを露わにしていると、彼はクックッと喉を鳴らした。 「それは後だ。外行くから、お前も着替えろ」 「先に言えよっ」  睨みながらも大人しく従い、しっかり防寒してから旅館の外に連れ出された。気付くと、僕ら以外にも着脹れした人達がバラバラと集まって来ている。
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