43人が本棚に入れています
本棚に追加
7月24日 天体観測3。
「じゃあその時も一緒に見に来よう」
何千年経っても同じようにそばにいるから。命が尽き、何度転生を繰り返してもそれは変わらない。
「あったりめーだ」
彼も当然のように頷いた。
と、その時ヒュンと星が流れた。静かに素早く落ちていく。
「あ! あれかな!」
身を乗り出して指をさす。
「マジで⁈」
首を長くして見ていると、また1個。正直、彗星と流れ星の違いもわからなかった。だったら見れたことにしようと決めた。
「どっちみちお前と見れたならそれで良かったんだ」
彼がくしゃりと笑う。
いつか歳を重ねた時今を懐かしく語るのだろう。思い出が重なり増えていく。
僕たちはピタリと寄り添いながら流れる星を眺め続けた。
最初のコメントを投稿しよう!