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いやいや、それが。
「実は、原稿をスキャンして、Webマンガの編集部に投稿してみたんだ。そしたら好反応が返って来て」
「なんと」
「少し手直しして、連載してみないか、って!」
「遠藤先輩ーッ!」
二人、固い握手をした。
「柳瀬のおかげだ。本当に、ありがとう」
「先輩の実力ですよ」
(僕はただ、大好きな先輩の力になりたくって……)
そこへ、秀郎が薄い本を差し出してきた。
「一冊だけ、製本したんだ。貰ってくれるかな?」
「喜んで」
「奥付まで、ちゃんと読めよ?」
「もちろんです」
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