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届かなかった咆哮
新戦創世記二年、100年の歴史が動いた。
『ロフトヴァーズ家』という王家の対立により2分化されたグリーフ王国とインセンス帝国。
両国の戦いの歴史はグリーフ王国軍の"総隊長"とその賛同者の起こした謀反により、前代未聞の結末を迎えた。
劣勢の中、奮闘する隊長の活躍も虚しく、呆気なく王都は火の海となり、グリーフ王国は滅びたのである。
最期まで抗い続けた隊長、アドベント・シルヴァはインセンス兵に討たれ殉職、ラストアーマーII《セカンド》を託されたプレース・ロアを含む残りの隊長達は亡命し、消息は断たれた。
本国ではこの機に乗じて各地で謀反が勃発、王家の血を引くグリーフの大臣と指揮官は捕えられ、見せしめとして処刑された。
しかし"再び一つの国家に戻す"という目的であった今回の戦ではグリーフ王国の民に対する過度な殺戮は行われず、"インセンス帝国の民"として、驚くほど早く日常へ戻っていったのである。
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