第4章:女優さんて本当に脱ぐんだな〜。

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 澤田さんのL字型になった右手がゆっくりRIKAさんの左胸の少し下の部分から揉み上げた瞬間、俺はある事を思い出した。  初めて社長に連れて行ってもらった東京の舞台。  出演者は澤田さんとあるベテラン俳優の2人のみだった。  それにも関わらず500人キャパの劇場は満席で、隣の人の熱気が伝わってくるくらい盛り上がった。  澤田さんは有名美術館に爆弾を仕掛けた青年テロリスト、ベテラン俳優はそれを止めに来た定年間際の刑事。  2人の会話だけで構成された2時間の舞台は俺が今ままで見たどんな出来事よりも感動した。  極端かもしれないが震災で自分の家が崩壊した時よりも激しく心が動いたのだ。 「あんっ。」  RIKAさんは澤田さんに胸を触られた衝撃で割と大きな声をあげた。  俺と同じくらい女慣れしていないと思った澤田さんがこんなウワテな女性を刺激している。    澤田さんは声に動じることなく彼の右手の力を強めた。  そして指の一本一本に違った力をかけさらなる刺激を与えている。  やっぱり彼の本性は「エロ男爵」だった!  そう感じた瞬間、レッスン場の後ろの扉が開いた。  
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