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第2章:ちょっとだけよ。作戦
「洸紫くん、これ例のやつ。」ロクさんは微笑みながら数枚の紙を手渡す。
「あ、例のやつって本ですか?」オススメ本のリストになっているのかな。
「そう。まずはそれだけ読んで感想聞かせてよ。」
数枚の紙はリストではなく文章だった。絵本と同じくらいのサイズだ。文字が大きくないと読めないと思われたのかな。
「ありがとうございます。楽しみです。」
「登場人物が何人かいるから自分の近くの人を想像してみるといいよ。あ、主人公は女の子だからよければ美海を使ってよ。」
使ってよ。ってなんだか配役みたいだな。
「はい。自分も出してもいいんですか?」
「もちろん。美海の相手役になってあげてよ。」
「ええ!いいんですか?」
「今度の映画で相手役やるじゃん。上手にキスしてね。」
「ふが!キスですか。わかりました。」
ロクさんは満足そうに去っていき俺の社長と会話を始めた。
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