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その日の夜、早速ロクさんがくれた本に目を通した。
本のタイトルはなくいきなり文章から始まっている。誰が書いた本なのかもわからない。もしかしてロクさんが書いたとか?
まあ、いいや。とりあえず読み始めよう。主人公は美海ちゃんなので彼女の名前に置き換えて読もう。
第一回目のロクさんの小説はじまり、はじまり〜!
目が覚めたら美海は暗闇の中にいた。
最初は真っ暗でよく見えなかったが、数秒後目が慣れてきて徐々に周りが見え始める。
美海はセーラー服を着ているようだ。しかしこれは自分の制服じゃない。誰かに着させられたのだろう。
動こうとしたが手足が縛られている。もしかして誘拐されたのだろうか?
急に不安に襲われ「誰か!」と声を出す。
声は響くが誰からも返答はない。
徐々に目が暗闇に慣れてきた。閉じ込められているのは小さな倉庫のようだ。
なぜこんな事になったのかを思い出そうとした時、ゆっくり倉庫のドアが開いた。
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