第2章:ちょっとだけよ。作戦

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 その日の夜、早速ロクさんがくれた本に目を通した。  本のタイトルはなくいきなり文章から始まっている。誰が書いた本なのかもわからない。もしかしてロクさんが書いたとか?  まあ、いいや。とりあえず読み始めよう。主人公は美海ちゃんなので彼女の名前に置き換えて読もう。  第一回目のロクさんの小説はじまり、はじまり〜!    目が覚めたら美海は暗闇の中にいた。  最初は真っ暗でよく見えなかったが、数秒後目が慣れてきて徐々に周りが見え始める。  美海はセーラー服を着ているようだ。しかしこれは自分の制服じゃない。誰かに着させられたのだろう。  動こうとしたが手足が縛られている。もしかして誘拐されたのだろうか?  急に不安に襲われ「誰か!」と声を出す。  声は響くが誰からも返答はない。    徐々に目が暗闇に慣れてきた。閉じ込められているのは小さな倉庫のようだ。  なぜこんな事になったのかを思い出そうとした時、ゆっくり倉庫のドアが開いた。        
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