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柚子の花言葉(♂×♀)
柚子の花言葉【健康美】
「ちょっ、くすぐったいって…。」
「良いだろ?最近、あまり一緒に居られなかったんだから。」
「だからって…。」
テレビに釘付けの女の後ろからべったりと抱き着く男。
ここ数日、お互いに泊まり込みの仕事で中々会う機会が無かった二人は、久し振りに会う事が出来たのだ。
しかも、二日続けて休みが被った為、この日、女は男の家に泊まる事にしていた。
食事は既に済ませ、特にする事も無く、他愛の無い話をしながら二人でテレビを見ていたのだが、不意に女はある特集を見て男の話し掛けに応じなくなったのだ。
「でな…、って、聞いてるか?」
「………。」
「はぁ~、…無視すんなよ。」
「………。」
態とらしく大きな溜め息を吐いてみた男だったが、それに対する女の反応は一切無く、諦めた男は仕方無さそうに先に風呂へ向かった。
しばらくして、男が風呂から上がると女はテレビを見ながら、軽く身体を動かしていた。
首を傾げながら近付いた男もテレビへ視線を移し、理由に納得する。
(成る程な…。)
納得するや否や、男は女の背後から抱き着き、あちらこちらと身体中を撫で回しながら脇腹へと手を伸ばした。
「やっ?!何すんのよ!!」
「そんなに気にする事、無いと思うけどな…。」
「そうもいかないわよ…。仕事で泊まり込みの間、ずっと椅子に座ってるか寝ているかで身体は鈍るし、ストレスで甘いものとか食べちゃうし…。」
「ふ~ん…。」
「しかも、来週からまた泊まり込みの仕事が待ってるんだから…。」
「また泊まり込みの仕事あんのか?!」
「仕方無いじゃない、今回は全体の一部を終わらせただけなんだから。」
「なら、来週も会えないのか?」
「そうなるわね…。」
男の手を抑えながら困った様に呟いた女だったが、どこか落ち込んだ男の様子に女は深く溜め息を吐いた。
(まぁ、もっと一緒に居られる時間が欲しいとは思うけどね…。)
心の中で呟きながら、抑えたままの男の腕を見つめる女。
しかし、次の瞬間耳元で呟く様に放たれた男の言葉に目を見開いた女は、顔を真っ赤に染め、男の腕を抜け出すと、慌てた様子で風呂場へと向かったのだった。
「お、お風呂借りるわね!!」
「…おぅ、待ってるからな!」
「?!」
(何でそんなに、嬉しそうなのよ!!)
『いっその事、作った方が早いかもな…。作る際は、運動にもなるし。』
終わり
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