2月8日

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カビかそうでないかを議論しても仕方ないので、私はとりあえず義歯の修理を試みることにしました。 通常は、私たちプロの人間が扱えば、元に近い形に戻すことができるのですが、どうやっても戻らない。 割れかけていたときに、気づかずに思い切り噛み続けていて、割れても強引に噛んで変形させてしまったものと見られます。 下顎義歯なしの顎堤(歯茎の土手)で、どうやって噛んでここまで変形させることができたのか。 謎が謎を呼ぶ… 仕方ないので、ご婦人に「変形しちゃって戻らないので、左側は折れているところから切っても良いですか」と訊きました。 この入れ歯、有歯顎(歯がある状態)の時に作ったもので、ご本人が言うように今はぜんっぜん顎堤に合ってない。 口を開ければ落っこって来る状態。 だから左上3~右上7の中途半端な義歯に改変しても、大して変わらないだろうと思ったのです。 ところが。 「困るわぁ、左がないと食べられないもの」 と、さも迷惑そうに仰る。 はあ??? こんな義歯、あってもなくても一緒じゃね?? どうせ嚙み合わせるべき下顎義歯は無いんだし! とも言えないので、「そうですか、ではドクターと相談してまいります」と院長のところへ。 「左側がないと食べられないそうなので、一度ぶった切って口腔内で正しい位置でつないでいいですか?」 と訊くと、院長は 「あー…このままレジンで埋めちゃうだけでいいです。 新義歯作るし」 とそっけない返事。 そうは言っても… あまりに可哀相だよ、新義歯ができるまでこれそのまま使えっての…
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