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数十分後、彼女はとある部屋へと向かって行った。部屋の前にはアキが立っていた。
「死神家当主、天照大神様がお待ちです。」
アキは部屋のドアを開けると、ある女が椅子に座って待っていた。
「失礼します。天照大神様、死神家当主が入ります。」
「待っていたわ。久しぶりね…姫」
「久しぶり、マリナ」
二人は向かう会うと、アキはゆっくりと部屋を出て行った。
「今日の集会、大変になるところだったわね」
「別に。喧嘩を売ってきたのはアイツらだよ」
「相変わらず、塩対応ね」
「マリナも相変わらず、指導者としての態度があるわ」
彼女は、届けられてきた手紙を出してきた。
「マリナに頼みたいことがあるの」
「姫から頼み事なんて初めてだったもの、是非ともきて欲しかったわ」
「でも、あんなことになること予想してた?」
「水神家当主の性格は知ってたけど、目の前でやられるとは思わなかった。」
「糸神家と火神家にはいじめられてるのは許せない」
「そうね」
「だから、やり返してやった。」
「今後注意しなきゃね」
「あと、マリナ…
ってことをして欲しいの」
「それが姫の願いなの…?」
その言葉を聞いて、天照大神家当主は驚いた表情をしていた。
「でも、姫…いいの?ツクヨミはそれを後悔してる様子だったけど、」
「いいのよ、今後、私やジオのような人を出さないために。」
「姫は優しいね」
「は?何言ってるの?」
「だって、姫は人が侮辱されたら怒ってくれるし、平等に扱うし」
「当然のこと、神も人も同じなんだから」
「同じ?」
「私たちは、神の血を受け継いだ人なだけ、神も人も変わりはしないのよ」
「そうだね」
「なのに、一族は自分が神だと思っている。ただのバカだ。」
彼女は立ち上がって、帰ろうとした。しかし、天照大神家当主が帰るまでに彼女を止めた。
「姫、一族と姫は何が違うの?」
姫は少し黙ったが、振り返ってまた話し始めた。
「天照大神家当主が主人公だったら、私は悪役なだけ」
そう言って、彼女は帰って行った。
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