君が作ったのならどんなものでも

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顔は怖いし背は高いし傷だらけでも 幸志のご飯はとっても美味しかったのです 仕事で遅くなっても保育園には必ずギリギリで迎えに来るし たまにアイスも買ってくれるし 陽虹はそんな幸志を嫌いにはなりきれませんでした。 ある冬の日の事です。 突然幸志が 「あぁ、さみぃなぁ。」 と呟いたのです そんな事を滅多に言わない幸志に陽虹は驚きました。 そして同時にこう思ったのです。 寒いなら手袋やマフラーを買えばいいのに と。 しばらくしてふ、と気づきました。 2人での暮らしは裕福とは言えません。 いつもカツカツです。 それでも幸志は陽虹を見捨てたりはしませんでした。 いつもいつもギリギリの生活で 頭を悩ませてる幸志 陽虹は思いました。 自分がいるから幸志は好きなものが買えないのだと。 幸志の事を好きではないけど陽虹は心配しました。
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