君が作ったのならどんなものでも

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そして、はっ!と閃きました。 自分で作ればお金をかけずにすむじゃんか!と。 それから陽虹のマフラー作りは始まりました。 材料は母が使ってたのがありましたが それでどうやって作るのか……… なにかをおもいついた陽虹は おもむろに毛糸や棒を保育園に持ってくカバンに詰め込みました。 次の日 手芸が得意な保育園の先生に走って作り方を教わりに行ったのです。 先生は快く教えてくれました。 マフラー計画を立てて2週間後 ようやく出来ました! 見た目はちょっとボロボロですがとってもとっても暖かいです。 「陽虹ちゃんよく頑張ったねぇ」 教えてくれた先生はそう言って陽虹の頭を優しく撫でました。 「陽虹に出来ないことはないからね!」 陽虹は出来上がったのがとっても嬉しかったのでしょう。後ろに仰け反りドヤ顔です。 「陽虹ちゃんはパパがとっても好きなのねぇ 」 突然言われた言葉に陽虹は顔を真っ赤にしました。 「ひ、陽虹、幸志のことなんか好きじゃないもんっ!!顔怖いし背高いし顔怖いし!…っ、………」 そう言ってむくれる陽虹に先生は優しく言います。 「……陽虹ちゃん、本当に好きじゃないならここまで頑張れないよ?…嫌いな人に陽虹ちゃんはマフラーをつくるの?」 「…………つくら、………ない………」 むくれたままの陽虹を先生は抱きしめました。 「…うん、そうだよね。陽虹ちゃんが気づかないだけで陽虹ちゃんはパパの事好きなんだって先生はおもうよ……」 「………うん………」 陽虹は決心しました。 ちゃんとマフラーを素直に渡そうと。
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