三月十六日(水) 朝 カフェ・エナック

5/10
前へ
/433ページ
次へ
「……実はな、オレの会社……例の開発事業からとっくに手を引いてたんだ」 「……え」 「もちろん聞かされたのは、つい先日だけどよ。遺跡だか何だかが見つかったろ?あの頃にはもう話がまとまっていたみたいでさ。オレはてっきり開発事業の本丸部分まで携われるのかと思いきや、その前段階……要は、土地の権利関係や境界がキレイで真っ新な状態にするまでがオレたちの仕事だったんだよな。というわけで、たぶん、栗崎ちゃんの方も同じようなことになるぜ」 「……は?」
/433ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加