三月十六日(水) 昼 栄月堂ブックセンター
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それでも、成島の胸の奥は今までのような当惑のみに支配されてはいなかった。 ――こっちには、味方がいる。 成島の脳裏に、士業の面々の顔が浮かんだ。 ――味方、だよな。 今一つ自信が持てずにいたが、今ここで、目の前にいる男に屈服するわけにはいかない。 ――だって、そんな勝手なことしたら、藤石先生に何と言われるか。
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